現代社会論

豊かで便利な現代社会が、少しづつ歪んできたことは誰でも感じているはずです。この国が世界に対して何を発信し、何を残そうとしているのか、思いのほどをさまざまな側面から書いてみようと考えました。

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グローバル化 11

企業の社会化

 グローバル企業が国籍を離れて、国際企業として存在するとなれば、それは新しい企業の形態として、新しいルールが必要になってくる。例えば税金はどこの国に払うのかという会計上の問題や、統治・管理などの問題などである。さらにそれを世界の国々が、特に発展途上国が受け入れるのかどうか重要な課題である。

 グローバル化された企業が社会的存在として認知されるためには、これらの企業が人類の、価値ある財産として人々に受け入れられるかどうかである。地域の市場を独占し、利益を独り占めにするようではとても尊敬される企業として地元に受け入れられないだろう。巨大な企業の進出は、地域の中小企業にとって大変な脅威である。例えば、巨大なショッピングセンターの進出で、地元の商店街が「シャッター通り」になったように気がつけば、地域の文化や伝統も衰退し、全国どこも同じ店舗、同じファッション、同じ文化を押し付けられては地域の独自性など維持できない。そのことがあらゆる産業で、世界的な規模で始まるのがグローバル化である。

グローバル企業は社会的存在となって、真の意味で地域社会に貢献することができるのだろうか。地域の文化や伝統を守り、経済発展を実現する担い手の一翼となれるのだろうか。それが実現できるようならば、そのとき資本主義社会の新しい形態を示すことになる。グローバル企業は資本主義体制そのものを変えていく原動力になる。
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グローバル化 10

日本発のグローバル企業

 日本はいくつかのグローバル企業としてのブランドを持っている。ソニー、松下、トヨタ、日立、ホンダなどいくつもの企業が国際的な市場で活躍している。それらの企業が今、グローバル企業としてさらに飛躍しようとしている。松下はパナソニックと名前を変えて、日本から羽ばたこうとしている。ソニーもパナソニックと共同開発したブルーレイDVDを武器に、国際舞台で活躍を続けるだろう。これらの企業は日本から出て、世界中の市場を目指し活動するわけで、すでに日本の企業ではなく、世界の企業なのである。
 
 落語の枕に「芸人に上手下手は無かりけり。行く先々の水に合わねば。」という一節がある。これからのグローバル企業は「日本の企業」などと悠長なことは言っていられない。それぞれの国の市場に合わせて、変幻自在にその形態を変えて生き残らなければならない。グローバル企業に国籍は要らないのである。

テーマ:政治・経済・社会問題なんでも - ジャンル:政治・経済

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グローバル化 9

農業

日本の農業は補助金づけにされて、産業として自立できない生業・家業の段階のまま、ついに崩壊寸前のところまで来てしまった。それでも、そのことについて誰も口出しはしない。政治家の与党も野党も、誰も問題にしようとしないで、自給率39%の日本の農業の解体がすすんでいる。

日本の農業の解体を待っていたのは、食品産業を中心とした大資本である。日本の農業の担い手であった農家が、後継者も無く崩壊した後の農業の担い手として、彼らが浮上してくる。グローバル化で農業の自由化は避けられない。現在の体制で日本の農業は守れないし、グローバル化に対応できない。日本では農産物を大量に生産することは難しいが、付加価値の高い、安全な農生産物をつくることは得意なはずである。現在も株式会社による農業経営は一部認められているが、内容は不十分である。はっきり言って、日本の安全で安価な食料の継続的生産が可能ならば、その担い手は誰でも良い。「日本の農家を守るため」というスローガンはもういらないのではないか。日本の農家ではなく、日本の農業を守らなければいけない時期がやってきた。
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グローバル化 8


日本の経済政策

基本的に日本の財政当局は、戦後一貫してケインズ政策を継承してきた。これで戦後の日本の経済繁栄を実現したわけだし、高度経済成長政策に間違えは無かった。だからそれはそれでよいのだが、日本のパートナーであるアメリカは、レーガン時代からケインズ政策をやめて新しい経済政策に移行してしまった。フリードマンやマンデル、ルーカスといった新しいアメリカの経済学者たちによる政策である。以前にも述べたが、それは政府は経済に対して何もしない、できるだけ規制緩和をして市場の自由経済に任せるというやり方だった。だから公共投資などする必要が無いから政府が余計なマネーを持つこともない。だから思い切った減税を行うのだ。

日本は、未だケインズ政策を捨てていない.だから、まだ公共投資などと何の役にも立たない政策にしがみついている。確かに以前は不況期に政府資金で仕事をつくって、マネーをばらまけばそれなりに景気刺激が出来て、効果があった。しかし現在は以前とは状況が違う。情報化が進み、橋も道路も空港も港も必要なくなってしまった。それらは直接新しい経済社会において影響を与えないものになってしまったのだ。インターネットの世界に橋は要らない、ハコモノや高速道路は必要ない。必要なのは光ケーブルなどネットワーク構築のためのインフラであり、ソフト産業への支援である。世界の経済がグローバル化されているのに先進国である日本だけが別の経済政策をとっているのだ。

ケインズ政策にしがみつき、規制緩和を行う、この矛盾した政策のおかげでどれほど多額の日本のマネーが無駄に費やされたのか考えてみてください。
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グローバル化 7


日本の財政赤字

日本の財政赤字は1000兆円を超えて、国民一人当たり950万円にもなっている。誰だ、いつの間にこんなに借金作った張本人は。

バブル経済崩壊後の不況期に、無駄だ、と何度も主張したのに不況対策と称して公共投資のばらまき、倒産しそうな企業に資金投入した歴代の自民党内閣だ。

このマネーは何処に行ったのか考えてみよう。
もともとバブル経済はアメリカの財政赤字と、日本政府のアメリカ追随政策が原因だったよね。グローバル化で経済の世界に国境は無くなったわけだね。だから、世界のどこかにある多額のマネーをアメリカが使えるようにすることが目的だから、日本が溜め込んだ多額のマネーを吐き出させることで、その目的は達成できるわけだ。日本の財政赤字は、日本のマネーがどこかに散らばっていったことを意味している。アメリカが、日本の懐に手を突っ込んで、現金を持っていったのと同じことなのだ。
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グローバル化 6


バブル経済の原因

なぜ、あのバブル経済が起こったのか。そしてあの崩壊と、それに続く15年の苦しみを忘れる者はいないだろう。きっかけは竹下大蔵大臣のときのG5、ニューヨーク・プラザホテルで決められれたプラザ合意である。あの時、日米貿易摩擦でアメリカから大きな圧力を受けていた。アメリカ財政当局は、すでに書いたようにアメリカに世界中のマネーが集まるようにするためとインフレ抑制のために高金利政策を維持した。そしてドル安政策をとり、貿易を増やして貿易赤字を減らそうと考えた。グローバル化の始まりであった。

その結果、日本は急速な円高が進行し、円高不況の発生が懸念されたために低金利政策がをとった。この低金利政策が、不動産や株式への投機を加速させバブル経済となったのである。

つまり日本のバブル経済はアメリカの高金利政策、ドル安政策の結果で、さらに日本銀行、大蔵省の政策ミスによって引き起こされたものである。

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グローバル化 5


グローバル化に背を向ける日本

ここまで書けば、なぜ日本がグローバル化に背を向けるのか理解できるだろう。グローバル化は日本を豊かにしない。グローバル化はアメリカが世界の強国として地位を確保するための手段だからである。

昨年(平成19年)ブルドック・ソースの株をスティール・パートナーズ社がTOB(株式公開買い付)を行おうとしたとき日本は裁判所も、政府も、財界も、企業も、従業員もこれを拒否した。グローバル化された国際企業の中で、このことは大きな意味がある。本来企業の経営はどこの国の誰が担当しようと、上手に経営できるものがやればよいことなのである。日産自動車はルノーが経営しているし、コロンビア映画はソニーが経営しているのだ。それだからと言って、日産がフランスの自動車会社で、コロンビア映画が日本の映画会社だとは誰も思わない。ブルドックのように優良企業で株価の安い企業は、もっと経営の上手な経営者に任せたなら、株価も上がり国際的な企業に成長できるのだ。でも、日本はそれを拒否した。スティール社は、その決定を信じられない表情で聞いていた。

それ以降、外資は日本をパスするようになった。ジャパン・パッシングである。日本経済は外資で潤っている。外資が入らなければ日本の成長は低いものになってしまう。実際現在はそうなっている。でも日本はグローバル化を受け入れたくないのである。グローバル化は日本的経営システムを破壊する。日本的アイデンティティを失わせる。だから、第二の「鎖国」とも受け取れる方法をはじめた。小泉首相が改革路線でグローバル化を推し進めることに全力を投入した。福田首相は政策的に反小泉であることがはっきりした。間にはさまった安倍首相は、お腹が痛くなって首相を辞めた理由はその辺にある。

日本は本当にグローバル化を受け入れないのだろうか。グローバル化を受け入れない日本は、世界から孤立し低成長経済を甘受しなければならない。
でも最後の勝者は誰になるかわからない。
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グローバル化 4


日本とアメリカと中国

日本がアメリカ相手に毎年1000億ドルの貿易黒字を増やし、そのマネーが日本に入らずに、アメリカに還流していることは前に書いた。

日本人が一生懸命に働いて得たマネーが、すべてアメリカのために使われていることに日本も何も対策を立てなかったわけではない。アメリカを日本だけで支えられるわけがない。そこで考えられたのが中国をもう一方の支え手にすることであった。アメリカは日本から製品を購入するのではなく中国から購入することにした。その中国製品の心臓部ともいう基本部品は日本製である。そこで貿易関係が入れ替わった。日本は中国に機械部品を売る。中国は完成品をアメリカに売るのである。こうして日本の最大の貿易相手国は中国になった。アメリカの最大の貿易相手国は中国になったのである。こうして中国は経済の繁栄と引き換えに、アメリカ経済を支えるもう一本の柱になったのである。

現在日本とアメリカの資金量を確認しておこう。
アメリカの負債総額は1,000兆円を超えた。
日本の外貨準備高は100兆円(85%がアメリカの証券) 対外純資産は200兆円
日本の負債総額は1,200兆円(国民一人当たり950万円)
中国の外貨準備高も100兆円で日本を追い越したようだ。
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グローバル化 3


日本マネー

日本の貿易黒字によるマネーは、アメリカに投資している。つまり、日本は毎年1000億ドルにもなった、貿易黒字の資金は日本国内には入ってこなくて、すべてアメリカに行ってしまった。日本人が一生懸命働いて、貯めたお金はアメリカ人のために使われている。日本の政府は毎年たくさんのアメリカ政府発行の国債を購入し、アメリカ経済を支えてきた。もし、アメリカの経済が悪化したら、一番のお得意さんであるアメリカは日本製品を買ってくれなくなる。そうしたら日本の経済は大不況になってしまうからである。

もし、日本がアメリカに投資したマネーを回収したとすると、どうなるのか。アメリカの株が暴落して世界不況になる。日本はその責任を負うことが出来ない。もし回収したとしても日本は大インフレーションになるだけである。アメリカは借金国だからインフレーションになれば、借金が目減りして喜ぶだけである。ドル紙幣を大量に印刷して日本に返せば済むことなのだ。つまり日本はアメリカに投資した資金を引き上げることは出来ないのだ。名目的な経済大国、金持ちの国、日本なのだ。だから私達は世界第2位の経済大国といいながら、実際には世界で25番目くらいの生活しかしていないのだ。世界第2位の経済大国の国民は、自宅にプール、クルーザーは1・2台所有、別荘も何箇所かなければおかしい。

グローバル化、第1弾は完全に日本の負けであった。
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グローバル化 2


なぜ、グローバル化が必要なのか
 私の憶測もこめて考えると、アメリカの双子の赤字に由来していたのではないだろうか。あれだけたくさんの負債がある国がどうして、経済繁栄するのか。異常なことです。カーター大統領時代に失敗したアメリカ経済を受けて、レーガンが大統領になった。レーガンはマネタリストや、サプライサイドのエコノミストをブレーンにレーガノミックス政策を取った。それはケインズ政策からの離脱、まるで古典経済学のような自由放任、政府は経済に対しては何もやらない、だから規制緩和政策、減税政策だった。そしてアメリカの金利を高めに設定した。その結果、世界中のマネーが、高金利を当てにして流れ込んできた。アメリカはその金をアメリカ国内に還流させて経済の発展を実現した。アメリカ国民は銀行でローンを組んで借金で繁栄を貪った。ローンの金利分は税金から控除されたので借金があるほど税金が安くなった。国民はカードで買い物をした。
 そのアメリカにたくさんのマネーを投資したのが日本だった。当時、貿易黒字が毎年1000億ドルにも達し、アメリカとの間で貿易摩擦を引き起こしていた。そこで日本も貿易黒字分のマネーをアメリカに投資することで摩擦を回避した。

 やがて、アメリカは世界一の借金大国となった。でも、アメリカは考えた。アメリカの借金は国境が無ければアメリカの借金にはならないのじゃないかと考えたのだった。経済の世界から国境を取り外してしまおうとしたのだ。そうすれば、マネーのあるところにマネーは集まるし、永久にアメリカは繁栄を謳歌することが出来ると気がついたのだ。だから、アメリカは世界中の国々に、規制緩和と貿易の自由化を求めFTA(自由貿易連合)を構築して来たのだ。
これが、グローバル化の始まりだ。
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グローバル化 1

グローバル化について考えましょう

「グローバル化」とは簡単に言えば「アメリカ化」ですね。世界中を一つのルールで管理しましょう、なんて考えて国境を越えた新しいシステムを構築しようという試みです。もちろんその一つのルールはアメリカが決めるわけだ。世界中の企業ががアメリカの決めたルールで経営活動しなさいよ、というわけで出来た企業がグローバル企業なのだ。

多国籍企業とは違う。多国籍企業には国籍がある。グローバル企業には国籍がないのが特徴です。日本発のグローバル企業、例えばSONYとかTOYOTAとかPANASONICは日本がなくなっちゃっても生き残る企業なんです。彼らにとって日本の市場は、彼らが持っている大きな世界市場から見るとごく小さな市場なんですね。彼らには日本の市場も大事だけれど、それ以上に世界市場のほうが大事なんですよね。

テーマ:経済 - ジャンル:政治・経済

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